家の中の家電がいつの間にか海外製のものになっていた。日本は感性で勝負しよう!

電気製品は日本製! って当たり前のことだった。

 子どもの頃、電気製品は日本製ってのが当たり前のことでした。
 当時、大人たちは
「電気製品を買うならメーカー品を」
と言っていました。製品を作るのはメーカーなのですから「メーカー品を」というのは当たり前のように思えるかもしれません。
 でも、当時の「メーカー品」とは、「一流メーカーの品」という意味でした。
 ソニー、東芝、三菱、松下、日立、……そういったメーカーの物が「メーカー品」でした。三洋、シャープは格下と見られていたかもしれません。
 その他にも、小さなメーカーの家電品は販売されていたと思いますが、基本的には、「安かろう、悪かろう」という感じでした。
 その後、中国製、韓国製、ベトナム製の電化製品も入ってきたようですが、いくら安くても「所詮は海外のもの。信用できない。」という見方をされていました。
 「電化製品を買うならば日本製!」ってのが当たり前でした。

気づいたら海外製の電化製品が部屋の中に溢れていた。

 しかし、先日、お掃除ロボットのルンバが働いているのを見て気づきました。
 いつの間にか、我が家は、海外製の電化製品でいっぱいになっているということに。
 お掃除ロボットはアイロボット社、掃除機はダイソン、携帯電話はapple、タブレットはappleとamazon、パソコンはレノボ(X220は、日本で作られてはいますが……)、扇風機はどこだかわからない海外製、スマートスピーカー3台はamazon、BluetoothスピーカーはBOSE、Bluetoothイヤホンは全て海外のメーカー……。
 日本製はというと、冷蔵庫、洗濯機、エアコン、テレビ、ブルーレイ・レコーダー、プリンターくらいです。
 テレビについては、先日、買い替えを検討しましたが、そのときには、韓国製や中国製の安価なものも検討対象に入っていました。(買い替えはやめましたが)

どうしちゃったのかな? 日本製

 どうしてこうなったのでしょうか?
 ひとつには、海外のメーカーでしか作らない魅力的な製品があるということがあげられます。appleのiPhoneとか、iPadとか、amazonのechoとか。アイロボットのルンバとか。
 もうひとつは、海外製の方がやすいということあるのだと思います。テレビは、安価な韓国製で十分な気がします。

 高価だけど魅力あるもの……米国製
 そこそこの機能で安価なもの……中国、韓国製

 日本のメーカーは、どちらでも勝てません。
 おそらく、丈夫さや信頼性では、まだ日本製に分があるように思えます。でも、それとていつまで続くかわかりません。
 なぜなら、「安いものを壊れるまで使い、壊れたら新しいのを購入する」っていう考え方でいけば、丈夫さや信頼性だけでは勝負できないからです。CDラジカセなんかそういった感じだったと思います。

日本人的な感性を大事にしたら勝負できるかな?

 じゃ、日本のメーカーはどうしたらいいか? ってことになるのですが、私のような素人が考えても、解決策が出る訳ありません。
 ただ、ヒントはあるように思えます。

 マツダのロードスターは、海外でもよい評価を得てワールド・カー・オブ・ザ・イヤーを受賞しました。
 ロードスターよりも速い車はたくさんあります。豪華な車も山のようにあります。高機能な装備をつけた車も腐るほどあります。それでも、ロードスターが評価されたのは、人の感性を大事にしたからだと思われます。運転していて楽しい。操作していて気持ち良い。ロードスターはそこを大事にして成功しました。……爆発的に売れる車じゃありませんが……。

 また、パイロットの万年筆カスタム845を私は常用しています。軸はエボナイト製で漆を重ね塗りして仕上げられています。何本か使っている万年筆の中でこの845はお気に入りです。手に持った質感、書いているときの心地よさがあるからです。

 日本人の細やかな感性は、海外でも勝負できるという気がします。ここを大事にしたら日本の電化製品も評価されるんじゃないでしょうか?

 ロードスターのシフトはカチッと決まります。(購入当初はちょいとセカンドが入れにくかったですが、だいぶ良くなりました。)
 このカチッと入るのが気持ちいいのです。
 家電だって、スイッチを入れる、このときに「いい感じ」って思えるようなものにすると違ってくるように思えます。

 自宅では、Amazon のecho dot で、エアコンやテレビを音声コントロールしています。とても便利です。「未来は今」って感じです。
 でも、ときに「変なの」って思うことがあります。
 「アレクサ、テレビを止めて」と声かけします。echo は、ちゃんとテレビの電源を切ってくれます。しかし、このとき「あれっ」って思うことがあります。
 次のような感じです。

私 「アレクサ、テレビを止めて」
TV 電源が切られ静かになる。
(少し遅れて)
ecoh 「はい。」

 目的である音声コントロールでテレビの電源はちゃんと切られるのです。でも、テレビの電源が切られてから echo が「はい」って返事をするのは変な感じです。
 やはり、命令の後、すぐに「はい」という返事あり、その後すばやくテレビの電源が切れる方が気持ちが良いはずなのです。

 そんな細かいことは気にしない……という人もいるかもしれません。でも、私は気になります。使っていて気持ち良さがないのは嫌です。

 日本の家電メーカーは、こういった感性の部分で勝負し、できればそれを安価で提供できれば、中国や韓国、ベトナムの製品に負けないのではないか? と思えます。

 日本の「かわいい」は、世界に通用するようになりました。
 日本料理の「出汁(だし)」は、世界の料理で使われるようになりました。
 ならば、「気持ちいい」も、同様に広がっていくのではないでしょうか?

 がんばれニッポン!

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