「ソコタノ日記」思いつきで昼食の花見。4/1なのにこの違い……

退職後の新しい生活をそこそこ楽しむ「ソコタノ日記」です。

4月1日:退職後の最初の日

2021年3月31日をもって退職しました。

4月1日は、退職後の新生活第1日目になります。その前にも、年休をいただいていたので、出勤はしておりませんでしたが、正式に何もないのは、4月1日からということになります。
それでも、いろいろとやることはあって、朝から、仕事部屋にこもっておりました。

妻からの提案

午前10時を過ぎた頃でしょうか? 妻が声をかけてきました。
「お昼ごはんは、お弁当を買って、県立大学の広場でも行かない?」
県立大学には、桜の木々に囲まれた芝生の広場があります。桜はちょうど満開になっていることが想像されました。
特別に期限が決まったやるべきことはありませんので、妻の提案どおりに広場に行くことにしました。

思いついたことをすぐに実行できるってのはいいものだ。

60歳過ぎて、退職した後、再任用の道もありましたが、私は選びませんでした。こういう自由があることに魅力を感じたからです。

4月1日はめっちゃ忙しい日だった

学校の現場がブラックであるということは最近はよく知られてきましたが、4月1日は特にいそがしい日となります。
4月1日の最初の職員会議で、校長さんより新しい分掌が知らされます。年度替りの人事異動で一部メンバーが変わっただけではなく、担当する仕事も大きく変わることがあります。一般の教員にとって最も重要なのはどの学年を担任するか? ということになります。前年度とは違うチームで学年を担任する。子ども達がやってくる4月7日あたりまでに、準備をしなければならないのです。
一般企業でも、人事異動はあるかと思いますが、その部署のメンバーが総入れ替えされるということは、そう多くはないのではないか? と考えられます。しかし、学校ではそれが毎年行われます。学年が違うということは、やることも大きく違うのです。社会科の見学はどこに行くか? そのための連絡先は? 理科では何を栽培しそのためにどんなことを仕込まなければならないか? どの教科でどのドリルやテストを使うか? 入学式に向けて誰が何の準備をするか? ……。
数日の間に、多くの仕事を行わなければなりません。前年度同じ学年を担任したものが1人でもいれば、かなり助かるのですが、そういうことはそう多くはありません。
そして、その学年にどんな子がいてどうかかわっていくか? を考えるという本来最も重要となる仕事も行わなければなりません。高学年の担任は特に忙しくなります。なぜなら、6年生は、学校全体に関わる仕事も担っているからです。4月の最初、朝7時に出勤してきて20時過ぎに帰るということもざらなのです。

同じ4月1日なのに

その同じ4月1日に、私は、妻の思いつきにしたがって、桜を見ながらコンビニで買ったお弁当を食べていました。

桜を見ならが、その日が4月1日であるということがとてもとても不思議に思えました。
職場であった小学校では、同じ時間に同僚だった仲間たちが食べる間も惜しんで次々とタスクをこなしているはずでした。それなのに、自分は、のんびりと芝生に座って桜を見ながらお弁当を食べている。……その違いがもうひとつ理解できないでいました。

仕事に追われない自由ってのは、こういうことなのか?

と思いました。
そして、人って本来は、そういう感じでくらしたほうが幸せなのじゃないかなぁとも思いました。
日本人は、たし算は得意だけれどひき算は苦手といわれます。

あれもやろう、これもやろう、……できなければそりゃ努力が足りない。もっとがんばらなきゃ! 効率を考えなきゃ!

ずっとそんな風に生きてきたので、退職後の新しい生活に戸惑ったのが新生活の第1日ということになりました。
そして、残りの人生はのんびりくらしたいものだと思いました。

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