楽器をまたいでいく子ども達

 以下は、学級通信に書いたものです。

【琴に親しもうの授業にて】

 1/30に「琴に親しもう」の学習が行われました。外部講師をお招きし、琴の演奏を聴いたり、実際に触れたりする学習です。6年生だけが体験できる特別な活動です。
 その学習で気になることがありました。
 会場となる大会議室には10張(はり)ほどの琴がハの字をいくつも重ねたように並べられていました。床に置かれ、子ども達は跳び箱用のマットを敷いた上で、それを演奏するように準備されていました。
 出入りのときや何らかの理由で移動するときに、子ども達は琴と琴との間を通らなければなりませんでした。
 この時、琴をまたぐ子がいました。3組だけではありません。最後のクラスの活動終了後、片付けするときにも、同様の子がいました。
「またいではいけない。」
とその場で注意をしましたが、間に合わずにまたいで行ってしまう子もいました。
 私は、二胡を15年ほど習っていますが、その間一度も楽器をまたいだことはありません。そんなに高価ではありませんが、私にとっては大切な大切なものだからです。
 大切なものをまたがない……日本人は、古くからそういう生き方をしてきました。それは、道徳やマナー、しつけという枠におさまるようなものではないように思います。
 自分が何を大切にするか? という生き方に関わっているように感じます。
 「畳の縁を踏むな!」「敷居を踏むな!」という言葉を聞くことがなくなりました。百均が全盛の世の中、安価なものを気楽に使う風潮が広がっています。しかし、そういったことで大切なことが失われてしまうように感じます。

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