「絵なんか観てもしょうがないから、恐竜でいいよ」なんていわないで

これは、先日、東京都美術館にTHE GREATS展を見に行ったときの話です。

TDR でたっぷり遊んだので

2022年5月10日(火)、11日(水)の2日間、妻と2人で東京ディズニーリゾートで遊んできました。10日にランド、11日にシーでたっぷり遊びました。Apple Watchの万歩計アプリによると、両日とも2万3千歩以上歩いたようです。故に翌日は、そう無理せずに少しだけ遊んで静岡に帰ることにしました。
どこに行くか色々と迷ったのですが、最終的に東京都美術館で開かれているTHE GREATS展 を観に行くことにしました。
公式サイトで見る限り、宗教画が多くてちょいと退屈してしまいそうでしたが、実物をみるとその良さがわかるかと考えて、この展覧会を見ることにしました。

THE GREATS展 公式サイト
「スコットランド国立美術館 THE GREATS 美の巨匠たち」の公式ホームページです。本展のみどころや最新情報などを紹介していきます。2022年10月4日(火)~ 11月20日(日)北九州市立美術館 本館で開催予定です。

上野公園内で聞こえてきた言葉

舞浜から八丁堀で乗り換えて上野駅に着きました。JR上野駅の公園口の前は、大きく改修されすっきりした感じになっていました。横断歩道がなくなったので、駅前で人がごった返すこともなくなったようです。……以前は、公園口の前、人が多くて改札から出ることもできないなんてことがありました。
東京都美術館に向かって上野恩賜公園内を歩いているとき、ふと聞こえてきた言葉がありました。

「絵なんか観てもしょうがないから、恐竜でいいよ」

やや年配かと思われる女性が、その旦那さんとお子さんに言っていた言葉です。
なかなかインパクトのある言葉だと思いました。
恩賜公園内にあるいくつかの美術館で絵を観るよりも、国立科学博物館で恐竜の化石を観る方がいいということを提案したのでしょう。
上野動物園は現在、整理券を予約しないと入園できません。件の家族は、動物園に来たけれども整理券を用意していなかったので入園できず、どこか他に行こうと考えていたのではないか? と考えられます。

404 Not Found

それにしても強烈な言葉です。「絵なんか観てもしょうがない」「恐竜でいいよ」……展覧会を見下しているだけではなく、博物館の恐竜の展示をもディスっています。
人の感じ方は自由ですし、人を傷つけたり犯罪にならなければ何を言ってもいいのかもしれませんが、何もそんな言い方をしなくてもいいのでは? と思えました。

子どもの前で話す言葉には気をつけないと

その3人連れの中のお子さんは、妻の話によると中学生くらいではないか? とのことでした。

「絵なんか観てもしょうがないから、恐竜でいいよ」

の言葉を聞いてその子はどのように感じたのでしょうか? 
絵画を好きな人もいれば嫌いな人、無関心な人がいても当たり前のことだと思います。
ただ、自分の価値観だけを押し出し、子どもの美しい物に触れる機会を奪うってのはどうか? と感じてしまいます。
私自身、若いときは、展覧会など全く興味を持っておりませんでした。今のように展覧会に足を運ぶようになったのは30代を過ぎてからだったと記憶しています。友人が誘ってくれたので一緒に行くようにしたのがきっかけでした。何度か展覧会に行くうちに絵画の魅力が感じられるようになり、今では年に何回も東京に行って展覧会を観るようになりました。
本物を観ることで、その良さがわかり、それまで興味関心がなかったことに魅力を感じるようになるということはよくあります。故に、人が良いものに出会うチャンスを潰すような言葉ってのは使わないほうがいいのではないか? と思えます。特に、心の柔らかい子どもたちの前で使う言葉には気をつけなければならないように思います。

件の女性は子どもにたずねてやればよかったのではないでしょうか?

上野公園には素晴らしいものがたくさんあるよ。絵画、彫刻、恐竜の化石に、隕石、植物、古い建物、……どんなものが観たい?

子どもには、良いものに触れるチャンスを作ってあげなければならないなぁと思います。

ちなみに、私は、THE GREATS展でそれまで全く知らなかった画家の素晴らしい作品に出会うことができました。

「絵なんか観てもしょうがない」なんてことは、全くありませんでした。

コメント

タイトルとURLをコピーしました