以下は、はじめ note.com にアップしたものを一部修正したものです。
久々に連絡があって
先日、退職を直前にして、教室の片付けをしていたところ、事務室から連絡がありました。
「〇〇と名乗る、以前先生に担任してもらったという人から電話です。」
とのこと。〇〇は、前任校で卒業させた男の子の名前。運動も学習も優秀な子でした。
電話に出てみると、退職されるというので会いたいとのこと。都合の良い日時を決めて現在の勤務校に来るというでした。ひとりではなく何人かでいくつもりであるということも付け加えられました。
4人が来た
退職祝いと言われるのは少々恥ずかしいのですが、その子たちの成長ぶりも見たいと思い、その日、勤務校に出て待っていました。
時間通りにやってきたのは、男性1人、女性3人の若者でした。当たり前のことですが、背が伸びたくましい大人に成長していました。はじめ誰が誰なのかすぐにはわかりませんでした。(記憶力も悪いので)
退職と聞いて、わざわざやってきてくれるのがうれしく思われました。連絡をくれた子が、私の年賀状に「今年度退職」という言葉があるのを覚えていて、わざわざ会いに来てくれたということがわかりました。
話をしているうちに、様々なことが思い出されました。その子達とは、多くのドラマがありました。忘れられない子たちでした。じまんできるクラスのひとつになっていたことが蘇りました。
退職祝いにいただいたもの
彼らは、帰るときに、退職祝いをプレゼントしてくれました。決して安くなかったであろう花束、入学が決まった大学のある地域のおみやげ、お菓子、そして、寄せ書きでした。
これまでも、修了式のとき、卒業式のときに担任している子達から寄せ書きをもらったことがあります。けれども、卒業して何年も経ってからもらうというのははじめてでした。「本当は、もっと大勢の分を集めたかったんだけど」という言葉が添えられていましたが、14人分も集めてくれていました。就職や大学入学が決まったばかりの時期です。集めるのには苦労があったかと想像されます。
退職のお祝いとして、さまざまなものをいただきましたが、もっとも嬉しい贈り物のひとつになりました。
寄せ書きには、小さな文字で細かくたくさんの言葉が書かれていました。そこに、その子達の知性の高さと感性のよさがあらわれていました。
文面を見て、少しはその子達の成長の役には立てたのかな? と思われました。
教員という仕事を選んだのは、自分の人生の成功のひとつなのだと実感しました。
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