お気に入りの万年筆とインクがある幸福

お気に入りの万年筆とインクがある幸福

 最も使用頻度の多いペンは、三菱ジェットストリームの多機能ボールペン4+1です。自宅、職員室、教室の机の中に1本ずつ。鞄の中に2本色違いの軸で入れています。
 ジェットストリームについて以前書いたのでよかったら御覧ください。

 

多機能ボールペンを同じ物にするメリット – Aoki’s Homepage wp
多機能ボールペンを同じにするメリット

 多機能ボールペンは、便利です。ノック1発ですぐに書き出せますし、すぐに色を変えられます。速さだけをとればこんな便利なものはありません。
 でも、時間があるときや、ここぞというときには万年筆を使います。万年筆の質感の高さは、ボールペンがどんなにがんばっても真似できないものだと感じます。万年筆を使うたびに、やっぱり万年筆はいいなぁって思います。

 さて、3月は年度の終わりです。学校では職員の異動があります。子ども達とのお別れが離任式として行われ、職員同士では送別会という形で実施されます。
 私がこれまで務めた学校では、送別会で送られる方に、メッセージが送られてきました。小さなカードに贈る言葉を書き、それを集めて寄せ書き風に台紙に張って渡すわけです。

 一昨日、私もカードを11枚ほど書きました。(よい仲間ばかりだったのでさびしいです。)このときに使ったのが、万年筆です。
 最近では一番のお気に入りになっているプロフィット21カスタムの長刀研ぎに、セーラーのインク工房でインクブレンダーの石丸さんに作っていただいたインク『夜空』(ネーミングは自分)を入れたものです。

お気に入りの万年筆 プロフィット21カスタム 長刀研ぎ自分用のインク『夜空』

お気に入りの万年筆 プロフィット21カスタム 長刀研ぎと自分用に作っていただいたインク『夜空』

 それぞれの方々にそれぞれの思い出を感謝の気持を込めて短く書きました。
 このとき、お気に入りのインクを入れたお気に入りのペンを持っていて本当に良かったと思いました。

 おそらく多機能ボールペンで書いても、結果として出来上がるカードは同じようなものになるのでしょう。(勿論、インクの色や紙への定着の様子はちがうでしょうが……)でも、やはり書く者としての思いの込め方がちがうように思えるのです。
 その人の顔を思い浮かべ、どんなできごとがあったか思い出し、ペンを走らせる。ペンは自分の意のままにインクを吐いてくれる。こういうことができるのは、やはり幸せなことだと思えます。
 たかだか筆記用具ではあります。でも、自分に幸福感を与えてくれるのは、事実なのです。

 教員の方々は、年度の終わりを迎え、ほっとされているのではないでしょうか? 自分へのご褒美に何か買おうか? と考えられているようでしたら、万年筆を1本購入されることをお勧めいたします。国産ならば、1万円前後で十分に使える万年筆が手に入ります。それ以下でも、鉄のペン先をつけたものによいものがあります。
 万年筆で文字を書く度に「いいなぁ」って思えるようになるはずです。

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