教室から歌声が聞こえてきた。

以下は、学級通信に書いたものです。

合唱 歌うイラスト

【教室から歌声が】

 7/10の朝、私は、少々遅れて教室に向かいました。職員室での仕事に時間がかかったからでした。3年の廊下を進み教室に近づくと「手のひらを太陽に」の歌が聞こえてきました。

 クラスの子たちが声を出して歌っていたのです。それを聞いて、思わず涙が出そうになりました。それまで、新型コロナウィルス感染予防のため、クラスで朝の歌を歌うことはできませんでした。ようやく自粛が緩和され、人と人との間を空ける、前を向く、……といった条件の元、歌うことができるようになったのです。歌えるようになったばかりの朝の会だったのです。

 久々にクラスで歌うということもあり、必ずしも元気いっぱいの声というわけではありませんでした。でも、みんなで協力して歌っているということは伝わってきました。また「手のひらを太陽に」という生きていることのすばらしさを称える歌詞がいつも以上に強く聴こえてきました。

 朝の会の中で、クラスのみんなで歌を歌う、ほんの数ヶ月前まではごく当たり前のことでした。しかし、その当たり前のことが、とてもステキなことであり、幸せなことであるのだと実感しました。だから、思わず感動して涙が出そうになったのでした。

 朝の会で声を合わせて歌を歌う。これは、インターネットを利用したリモート学習ではできないことでしょう。ネットの遅延による時差があるからできないということではありません。前後左右に友達がいて、その姿が見え、その歌声が聴こえ、それに合わせて自分も声を出す。見えること、聴こえること以外にもその場の空気感・雰囲気があります。その中で、歌えるというのは、実はとてもとても幸せなことなのだと感じました。

 私たち大人は、子どもたちがそういう幸せをもっともっと感じられるよう努力していかなければならないと強く思いました。

大人の仕事

 通信の記事の最後に書いた一文は、本当に強く思うことです。私たち大人は子どもたちにもっと普通の幸せを提供できるように努力していかなければならないのでしょう。

 新型コロナウィルスなんかに負けてはいられません。

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