2015年12月25日(金)に「スター・ウォーズ／フォースの覚醒」の3D版を観てきました。すでに初日の初回を2Dで観ていたのですが、その出来の良さから、3D版も観たいと考えたのでした。
やはり、3D版ならば迫力が違うであろうということが考えられまっした。特に宇宙船同士の戦闘シーン、あるいはライトセーバーでの格闘シーンには期待がもてました。
で、感想なのですが……3D版、私にはイマイチと思えました。もともとから、私は3D映画は早くなくなってしまえばいいという思いをもっております。ただ「スター・ウォーズだけはちがうはず。あのXウィングを3Dで見たらもっとかっこよく見えるはず！」という期待も抱いていたのです。どのあたりからイマイチと感じたかを以下に記します。
- 3Dになったからといって迫力がそんなに増すわけではない。
2D版と比べ3Dになったからといって、大きくん迫力が増すわけではありませんでした。ネタバレになるので、あまり詳しくは書きませんが、冒頭の新しいスター・デストロイヤーが登場するシーン、3Dだからきっと立体感による迫力の増加が期待できました。でも、意外とあれっていう程度で、2D作品だったエピソード４の冒頭にはかなわないという感じでした。また、ライトセーバーによる格闘も、3Dだから迫力がましたっていう印象を受けませんでした。 - 映像が暗い。
映像が暗いと言っても、演出としてドラマの内容が暗く見えるということではありません。スクリーンに映し出される絵そのものの光量が少ないのです。私が観に行ったのは、MOVIX清水です。ここの3Dは、高速液晶シャッターを使ったタイプのシステムです。左右のレンズを交互に高速で開け閉めして、ちがう映像を左右それぞれの目に見せる仕組みです。目に入る光の総量は実際のスクリーンの光の半分だけです。2Dで観ていたから感じたと思うのですが、画面が暗いのです。暗いとどうなるか？ ……画面のディテールがわかりにくくなるのです。ドロイドのBB8が、同時に数本のワイヤーを打ち出すシーンがあります。2Dでは、意識しなくても見えたワイヤーが、3Dでは、イマイチ見えにくく感じました。同様に、2DではＸウィングのエンジンのフロント側の形状が半円タイプ変わったとすぐに気付けました。でも、3Dだとちゃんとエンジンを見ようとしないとわかりにくいなぁと感じました。(エンジンの形状は、エピソード４の映像ではフロント側も円形をしていますが、設定画のときには、半円タイプだったそうです。当時、高校生だった私は、そのことが気になっていました。) - 3Dで見ようとすると気が散る。
最近の3Dシステムは良く出来ています。昔のものでは、意識して視点を変えないと２つの映像が１つに結びつかず立体視するのがむずかしく感じられました。でも、今は、あまり意識しなくても自然に立体的に見えるようになっています。とはいえ、やはりシーンとシーンのつなぎ目で映像が大きく変わると「目が戸惑ってしまう」という感じになります。映像の中の何かを注視することでまた立体的に見えるようになるのですが、これにうんざりさせられます。せっかくストーリーに入り込んでいるのに、シーンの変わり目で立体視するための手間がかかると「私は映画を見に来ている」という現実に戻されてしまうのです。お話の世界から引き戻される感じです。
まあ、好みの問題なのかもしれませんが、3D版を観に行ったのは失敗だったかなぁと思いました。
ただ3D版がなければ２度めを観に行ったかな？ と思うとちょいと否定的になってしまいます。エピソード７は本当によく出来た作品で、すばらしいと思いました。私の場合、同じ作品を２度劇場に見に行くということはめったにありません。3D版があるから観に行ったというのが事実です。3D映像そのものには、がっかりさせられましたが、２度めを観ることで「あー、このセリフはあとのあのシーンのことを暗示しているんだ。」とか、「あのレーザービームは、あの爆発と関係しているんだ」とか気づくことができました。
今ならば、2D版を２度見ればよかったと思えるのですが、そう思うきっかけを作ってくれたのは3D版のおかげとも言えます。
私のように最初は2Dで観て「今度は3Dを」と考えている方には、「どちらかというと２度めも2Dの方がいいかもしれませんよ」とアドバイスしてあげたい気がします。とはいえ、3Dの立体感は3Dでなければ味わえないわけで、上記の問題があっても、3Dを観たいという方には、無理に2Dをおすすめするわけにはいきません。
ただ２度めには、２度めの面白さがあるということだけは、間違いないと思います。少なくとも１度は観るべき作品だと思います。
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