受験する子にキットカットをあげる。……今年もパーフェクト。

 6年生を担任しています。1月中旬から下旬、国立、県立、私立の中学校を受験があります。自分のクラスからも4人の子が受験をすることになっていました。
 これまで、私は、受験する子にキットカットを渡していました。そうするようにしてから落ちる子はゼロ、パーフェクトで合格していました。だから、渡すときには、次のように言いました。

勉強がんばりなさい。君なら大丈夫だから。で、これ(キットカット)をあげよう。これをもらった子で落ちた者は一人もいない。パーフェクトで合格している。だから大丈夫だ。

 キットカットは特別なものではありません。何らかのフレーバーを入れたものや、特別に受験用にメッセージが入っているようなものではありません。ごく普通のキットカットです。

 受験前の気持ちが不安定になる時期、ある子が日記に書いてきました。

 先生、受験心配です。緊張したらどうしよう。ちゃんと答えられなくなってしまうかも。

 私は、赤ペンで次のように書きました。

 君なら大丈夫。十分に力があるのだから、いつものようにやればいい。緊張しそうになったらキットカットを食べるといいよ。緊張がほぐれるはずだ。がんばれ!

 その子は、当日、受験会場で、キットカットを食べて落ち着くことができたそうです。

 そして、それぞれの学校の発表がありました。結果は、……4人とも合格でした。キットカットをあげた子は今年も全員合格ということになったのです。

 キットカットを上げた子は必ず合格する……なんてのは、おまじないにすぎません。合格したのは、その子たちの実力があったからなのです。
 ただ、事実としてこれまでキットカットをあげた子は、全員合格しているのです。
 ちょっと話はそれますが、学校に講師として務めている方が昨年の夏、静岡市の教員採用試験を受けました。何回目かの挑戦です。教員採用試験は、中学受験よりもきびしい狭き門になっています。とてもよくがんばっている方なので、私は是非是非採用試験に合格し、教諭として仕事について欲しいと願っていました。その方の一次試験、二次試験の時も私はキットカットをあげました。それも、大量に。渡す時は「これまでキットカットをあげた子たちは全員合格しているから大丈夫!」と言葉を添えました。そして、その方も、無事に採用試験に合格し、4月からは正式採用されることになっています。厳しい教員採用試験でもキットカットのおまじないは効いたのでした。

 たかだかおまじないないです。何の科学的根拠もありません。というよりもただの偶然なのだと思います。でも、私は、自信を持って子どもにキットカットを渡します。「もらった子は全員合格してきている。」といいながら。そして、「君なら大丈夫。」と言ってあげます。万が一のことがあるかもなんて少しも思わずに言います。それが、その子の不安な気持ちをほんのすこしでも取り除いてあげられることになるのではないか? と思うのです。

 鰯の頭も信心から……という程度のことなのですが、これからも、担任する子が受験するときには、キットカットをあげようと考えております。

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