小学校2年生の九九の学習、低学年の正念場といえます。

100問を5分で解けるようになりたい。

勤務校では、3年生を担任しています。学校では、様々な出来事があり、色々と対処するわけですが、困ったことがひとつありました。かけ算九九をしっかりと覚えていない子が少なからずいたということです。

故石田一三先生が書かれていたことだと思いますが、かけ算九九のような計算は、一問3秒で答えられるようにしたいです。つまり100問を300秒=5分で答えられるようにしたいのです。

私は、かけ算九九の問題をランダムに100問載せたプリントかけ算100問テストを自作し、子どもたちに練習させました。合格の100点を取れる子は当初ほとんどいなかったのですが、練習を繰り返すうち合格者がどんどん増えていきました。

しかし、夏休み前になっても50点を下回る子が残りました。

九九で合格しなかった子たち

九九で合格しなかった子たちには、共通の特徴がありました。

  • 出された宿題をやってこない。
  • 授業に集中しない。
  • 忘れ物が多い。

そういった子たちは、当然のことながらかけ算九九ができることを前提とした学習に苦しむことになりました。かけ算の筆算などです。私は、自作の九九表を子供たち全員にわたし、算数の教科書の裏表紙のところに開いて見られるように貼らせました。九九のわからない子は

筆算するときに見てよいということにして筆算できるようにしたのです。

2年生の時の九九学習は正念場

その子たちも、よく努力して現在はほぼ100点を取れるようになりなんとかなるようになりました。(夏休みの保護者の方々の協力と本人の努力によるものです。)

あるときふと思いました。2年生の時に九九の学習をもう少しがんばっていれば、彼らはもっと幸せになっていたのではないか? と。

九九の学習は、その後の学習の大前提となります。故に、九九が合格レベルに達ししていないと3年生以降の算数の学習に滞りが出ます。だから、九九を覚えるのはとても大切なのです。

が、それに合わせてもうひとつ大事なことを九九の学習で身につけることになるのではないか? と考えられます。

それは、面倒な学習にも耐える力です。読者諸兄姉の皆さんは、子どもの頃、九九の学習をどうやっていたでしょうか? わたしは、そこそこ苦労した記憶があります。特に大変だったのは七の段です。でも、そのときの担任がけっこう厳しくて最終的には覚えることができました。このとき、いやいやでも学ぶ(あるいは学ばされる)経験をしたと思います。

修行というような学習に耐える心の強さを身につけたのではないかと思うのです。

振り返って担任しているクラスの子たちは、どうか? 九九を覚えてこなかった子たちの大半は、がんばる力が弱いように思えます。4月当初宿題を毎日やってこないという子もいました。

九九そのものは大切です。だから、2年生の時点で覚えたいところです。そして、九九の学習を行うことにより「面倒な学習も我慢して行う心の力」も育てられるのです。

現在2年生のお子様をお持ちの保護者の皆様。お子さんの九九の実力はいかかがですか? 楽しく学べればすばらしいことではあります。でも、楽しくもないことを学ぶのも学習なのです。ぜひぜひ、3年生に進級するまでに、九九100問を5分で答えられるだけの力をつけてあげてください。

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