ベビーカー引きずり事故の報道。メディアのあり方はおかしくないか?

 4月4日、電車がベビーカーをドアに挟んだまま走行した事故がありました。

 

ベビーカー引きずり事故、なぜ緊急ブレーキかけられなかった? 見過ごされた4つのチェックポイント (1/4) – ITmedia ニュース

 この事故、緊急ブレーキをかけなかったのは、車掌の問題に間違いがありません。
 ドアのセンサーは、15ミリ以上のものが挟まれば、電車が発射できないようになっているそうです。この場合は、ベビーカーのパイプが15ミリ未満だったようでセンサーは反応しなかったようです。もっと敏感にすれば良いと思われるかもしれませんが、あまり敏感にすると電車の運行に支障が出るのでしょう。15ミリは、鉄道会社が考えた安全でかつ運行に支障が出ないという数値なのだと考えられます。
 車内の非常通報ボタンもホームの非常停止ボタンも押されたのですが、車掌は止めなかったようです。これは、あきらかな間違いです。こういった場合、車掌が電車を止めることは規則として決められていたのです。車掌は一人で乗るようになって19日目の新人だということです。でも、新人だからゆるされるということではありません。

 けれども、全て鉄道会社の責任に収束させていいのか? というと否であると私は考えます。
件の乗客は2台のベビーカーを載せようとし、その2台めがドアに挟まれたようです。ドアが閉まるわけですから当然ブザーかベルが鳴っていたはずです。件の男性はそれなのに強引に乗ろうとしたのではないでしょうか?
以前、電車に強引に乗るためエレベーターのドアと同様に、物を電車のドアに押しこむ人が多いという記事を読んだことがあります。場合によっては、閉まりかけたドアの間にベビーカーを押し込む人もいたと記憶しています。電車のドアのシステムとエレベーターのシステムは違いますから、大変危険な行為です。件の男性がそこまでしようとしたかどうかは不明ですが、強引に乗ろうとしたことは事実ではないかと考えられます。

 新人車掌にも鉄道会社にも問題があったことを否定しません。が、同様に乗客のあり方についても触れるべきではないでしょうか?
 ベビーカーが挟まれた後の事実については、車掌にも鉄道会社にも責任があるといえます。が、その前のベビーカーが挟まれることになった点については、乗客にも責任があったのではないでしょうか? そこについて何の言及もせず一方的に車掌と鉄道会社を責めるのはメディアとして問題があるのではないでしょうか?
少なくとも「電車のドアはエレベーターのそれとはちがうのですから、物を挟み込むような強引な乗車は避けましょう。」程度の啓蒙を行うべきではないでしょうか?

 叩きやすい所だけを叩く! メディアはいつからそうなっちゃったんでしょうか?

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