人気のある美術展の混み具合 待ち時間の長さだけが問題なのではない!

 2016/05/21(土)、22(日)に3つの美術展に行ってきました。まあ、一番の目的は甲斐よしひろさんのライブを聞きに行くことだったのですが、せっかく東京に遊びに行くので観たかった美術展も合わせて行ったわけです。

 行ったのは、山種美術館の「奥村土牛展」、Bunkamuraザ・ミュージアムの「ボストン美術館所蔵俺達の国芳私の国貞展」、東京都現代美術館の「ピクサー展」です。

 それぞれの美術展の感想については、他にゆずるとして、今回書きたいのは人気のある美術展の混み具合についてです。3つの美術展、大雑把に比べると

 ピクサー展>ボストン美術館所蔵品展>奥村土牛展

となります。

 奥村土牛展は、待ち時間ゼロで入場できました。ボストン美術館展は10分ほどチケット購入に並びその後入場できました。ピクサー展は、事前にチケットをコンビニで購入し、開場45分前に列に並び、実質的には開場時刻とほぼ同時に入場できました。(私が会場を離れるとき、入場には120分待ちの行列ができていました。)

 待ち時間を考えると、ピクサー展が一番大変ということになるはずです。しかし、しかし! 実は混み具合で酷いと感じたのは、ボストン美術館所蔵品展でした。

 たしかにピクサー展の待ち時間は長くなっています。ボストン美術館所蔵品展が10分ほど待って入場できたことを考えると、120分待つのは大変です。でも、入場したらピクサー展はそれぞれの作品をゆったりと楽しむだけの余裕がありました。一度にたくさん入場させないからです。人の頭の向こうの作品をのぞき見るなどということは皆無でした。列を作って作品を順番に見るなどということはほとんどありませんでした。すべての作品をゆっくり楽しむことが可能でした。(作品数が多かったので、そのためには3時間くらい欲しくなりますけど)

 それに比べ、ボストン美術館所蔵品展は酷かったです。チケットを切ってもらって入ったら、人、人、人……。美術展の多くは入場した後が一番混み合って、多くの人が並んでいるという状態になるのですが、それは入り口近くだけで終わってしまうことがほとんどです。しかし、この美術展はずっとその状態でした。会場の半分より後までそんな状態が続いたという感じになっていたと思います。

 ピクサー展の東京都現代美術館では、待ち時間が長くなることを覚悟で、会場内の入場者の数を一定以下に抑えるようコントロールしていたのに対し、ボストン美術館所蔵品展のBunkamuraは、とりあえず入れる分は入れて待ち時間を減らしたということになるでしょう。

 どちらがお客さんに対して親切なのか……私は、東京都現代美術館の方だと感じます。たしかに待ち時間が長いのは不快ではあります。でも、中にはいってゆったり作品を楽しめることは、何よりも幸福なことだと感じます。逆に、ボストン美術館所蔵品展は、待ち時間が短くてよかったと思っても、実際に作品を見るためには動きの遅い列に並んでみるか、人の頭ごしに、遠くからのぞくしかないのです。よく見えない! お金返して! と思わずにはいられません。

 このあたり、美術館の関係者の皆様には考えていただきたいと思います。

 奥村土牛展、並ばずゆったりと作品が楽しめました。人がならぶ作品展だけが良いわけではありません。「鳴門」の迫力など他では味わえません。超おすすめです!

 若冲展、本当は行こうと思ったのですが、15時ころに行っても120分待ち。閉館時間から考えると楽しめないと思い断念しました。ほぼ1ヶ月の会期って、あまりにも不親切に感じます。話題の320分待ちよりはずっといいとは思いますが……いくらシルバーデーでもそれはないですよね。

 

【開館50周年記念特別展】 奥村土牛 ―画業ひとすじ100年のあゆみ― 〔過去に開催された展覧会〕 – 山種美術館
もう終わっちゃいました。

 

ボストン美術館所蔵 俺たちの国芳 わたしの国貞 | ザ・ミュージアム | Bunkamura

 

 

 

 

PIXAR: 30 YEARS OF ANIMATION
120分ならぶ価値有りです。

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