手書きの速度は、キーボード入力より遅い! だからいいんだよね。

手書きの速度は、キーボード入力よりも遅い

私は、大学時代からコンピュータを使っています。まだ、PC9801など存在せず、日立のBASICマスターレベルⅡとか、シャープのMZシリーズとか、NECのPC8801とかで遊んだり、大学の研究とかに使っていました。

この時代は、まだワードプロセッサーのアプリケーションなどはなく、めっちゃ高価なワープロのハードウェアがあるらしいと聞いた程度でした。

だから、日本語をローマ字で入力するなんてことは、全くしていませんでした。それでも、プログラムを組んだりするのに、キーボード入力は欠かせませんでした。故に、40年くらい前から、キーボード入力をしています。

このため、キーボードで打つ速度は、かなり速くなった方だと思います。文章を書くときには、考えながらキーボードに文字を打ち込んでいくのですが、考えているスピードと入力スピードは同じくらいになっているといえます。

それに比べると、手書きのスピードは遅いです。文字も小学校の頃から強いコンプレックスを持つくらいの下手くそです。だから、後で読むためには、ていねいに書くことを意識しなければなりません。キーボード入力よりもずっとずっと遅いわけです。

手書きの遅さがメリットになる

仕事でもプライベートでも日々の記録をとるようにしています。iPhoneが使えるときには、 エディターの Textwell で入力し、それを、 Slack の自分だけで使っているチャンネルに自動投稿させ、1日の終りにそのまとめを /clip コマンドで、 Evernote に送ります。でも、iPhoneで入力できないときもよくあります。その場合は、薄型のシステム手帳に手書きで記録していきます。(現在は、 バタフライボード のNotes というメモ帳サイズのホワイトボードを試用しています。それについてのレポートはいずれまた書こうかと思っています。)手書きは、キーボード入力に比べると時間がかかります。ちょいといらいらします。

これまで、手書きでメモを書いていると、思考のスピードと手書きのスピードの差によるタイムラグが発生し、いらっとすることがありました。自分の手や手帳・ペンに向かって「遅い!」と言いたくなりました。

しかし、あるときに、気づいたのです。

思考と手書きのタイムラグの間に自分は、言葉を選んでいる! 文章構成を再考している! 

と。

手帳に手書きをしながら、自分は、はじめに思いついた言葉を変えたり、次の文で使おうと思っていたフレーズをもう少し後にして別のセンテンス入れようと考えたりしていたのです。

もし、思考速度に近いスピードのキーボード入力をしていたら、一度思いついた言葉を入力し、ディスプレイに表示されたそれを見て、書き直したりしたんじゃないか? って思いました。思考速度と手書き速度によって生ずるタイムラグ、その間に、再考しているようなのです。

文字通り、書くことは考えることなのだと実感しました。

メモするときは極力手書きを使うようになった。

不思議なことなのですが、iPhoneでフリック入力をしているときには、上記のようなことができていない気がします。(フリック入力といっても、正式には、ATOKのフラワー入力なのですが、まあ似たようなものです。)手書きだからこそ、考えながら書くときに、上記のような思考ができるようなのです。

それゆえ、最近は、メモするときには、手書きで手帳に記録するようにしています。そちらの方が、自分で考えている! ということを実感できるからです。もしかしたら、フリック入力のほうが速いときもあるのかもしれません。(あるいは、音声入力も)それでも、手書きを優先するようになってきています。

自宅の仕事部屋では、パソコンも、iPhoneも手帳も使えます。何かアイディアを思いついて、メモしようと考えたとき、パソコンでのキーボード入力が一番早いはずなのですが、私は、手帳を開いて(というよりも、すぐ書けるように開いているときのほうが多いです)、手書きをします。そちらの方が、メモをより価値ある形で記録できるように思えるからです。

電子化によるペーパーレスの時代が来ると大昔言われました。けれど、私は、きっと紙に手書きで記録することから離れられないのだろうと思ってしまいます。

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