もうすぐ担任している6年生の子たちが卒業します。
卒業を前に「心に残った言葉」というタイトルで発表をさせました。その中には、私が何度も言ってきたものがありました。その中のひとつを紹介します。
迷ったらやる方を選べ!
学校の中では、様々な行事があり、それに関わる担当者が必要となります。多くの場合、私は、立候補した子同士でじゃんけんさせ、勝った子に任せるようにしてきました。
子どもの中には、やってみたいけどできるかなぁ? と不安になって立候補をためらう子がたくさんいます。そういう子たちに投げかけた言葉でした。
この言葉に背中を押されて学級委員になった子、委員会の委員長になった子、学年行事の司会やはじめの言葉担当になった子がいます。
立場が人を育てるといいます。立候補して仕事を担った子は、みな成長しました。
今、クラスで学級委員をしている子は、学習がとても苦手な子でした。下から数えたほうが早いという子でした。でも、学級委員の仕事を見事に全うしました。様々な学年行事で企画・運営をしました。他のクラスの学級委員をひっぱって行事をしっかりと行ってくれました。そういった経験が、その子に自信をもたせることにつながり、学習能力も向上させました。
その子は、言っていました。
「学級委員をやってよかった。」
先日、ある保護者からお手紙をいただきました。詳細は書きませんが、自身の夢だった仕事につくことにしたというものでした。その仕事につくことで家族に負担をかけるかもしれないと考え、かなり悩まれたようです。それでも、夢を叶えようと決めたのには「迷ったらやる方を選べ!」という言葉が影響したということでした。
私自身、自分によく言い聞かせています。どうしようか? と悩んだら「迷ったら、やる方を選べ!」と。
それで失敗することもありました。でも、やってよかったと思うことのほうがずっとずっと多かったです。
次年度、何年生の担任になるかはわかりませんが、どの学年の子を担任することになっても、「迷ったらやる方を選べ!」と言い続けようと思っています。
コメント
初めまして。と言いたいところですが、先生に年賀状を出して三十年は経つ、富士宮在住の者です。こちらにコメントするのは、初めまして、となりますね。
今朝、先生からの年賀状に印字されておりましたphantasienをたよりに、こちらに辿り着きました。そして幾つかを読ませていただき、先ほど息子に音読して聞かせたところです。
「迷ったらやる方を選べ」
息子の心にも、少し響いたようでした。そして「俺んち学校にも、その先生来てほしいー」
と一言。
その先生は、君が今夢中になっている『はてしない物語』をお母さんが手にするきっかけになった先生だよ…
という言葉はひとまずしまいました。
今日は子供達に行き先を告げず、連れて行く場所があります。
今から三十年前に、『はてしない物語』を手にした場所です。何軒も探し回った末に、辿り着いた書店でした。
その道中で、私の小学校時代の話とともに、先生の話もしようかと思います(もうすでに、6年3組の話は色々としていますが)。
先生のホームページの文章を読み、目頭が熱くなり、コメントを残そうと思いました。
私が先生に教わった1年間は、本当に素晴らしい、人生の財産として輝いています。
あの1年間で教わった幾つかのことは、我が子に少しずつ、伝えています。
たった今は、はてしない物語。6年生になる頃には、アキレスと亀。
色々なことを思い出しながら、子どもに伝えていこうと思います。
さて、一つのストーリーを作りに、子ども達と出かけることにします。
優子さん、コメントありがとうございます。あなた方のクラスのことは、よく覚えております。とっても魅力的なクラスでした。そして、あなたのこともよーく覚えています。忘れられない子の一人です。
このHPのドメイン名 kids-main.com のkids は、当時書いていた学級通信からとったものですし、phantasien は、あのクラスで大人気だった「はてしない物語」からもらったものです。あのクラスとともに生活したから、今の自分があると思っております。
あなたが、6年生のお子さんを育てていると思うと、月日の経つ速さを感じずにはいられません。
お出かけする本屋さんは、百町森書店ですね。思えば、私が百町森書店をたずねるようになったのも、あのときのできごとがあったからです。
コメントの文面を拝読すると、よいお母さんになられましたね。また、ステキなお子さんを育てられたと思います。……特Aの人生ですね。
私も、仕事のゴールが見えてきました。あの頃からどれだけ成長できたのかな? と思うと、ちょいと心配になります。でも、最後の最後まで目一杯がんばろうと思います。