かけ算九九の定着をはかる「かけ算九九100問テスト」

かけ算九九の定着はとても大事

誰もが知っているようにかけ算九九はとても大切です。2年生で九九を習いますが、3年生移行、ずっと大人になるまで使います。

私は、かけ算九九を覚える練習が嫌いでした。早い話が面倒くさかったのです。しかし、面倒くさいからといってやらなくてよいわけではありません。私も、子どものころ、無理にでもがんばりました。

かけ算九九ができなければ、わり算ができるようにはなりません。わり算ができなければ、その後の割合とかもわからなくなります。かけ算九九というのは基礎中の基礎といって良いでしょう。

「わかる」「できる」の次の「おぼえる」までやらなくては!

私が、尊敬してい大学の先生に石田一三先生がいらっしゃいました。先生は、次の旨の主張をされていました。

計算は「わかる」「できる」「おぼえる」の3つのステップがあり、「おぼえる」までやらなくてはならない。

「わかる」ステップは、授業の中で、友だちの発表を聞いたり教師の説明を聞いたりして

「なるほど! わかった。」

となるステップです。

「できる」ステップは、わかった計算のやり方を使い、実際に練習問題に答え正解できるようになるステップです。教科書にある6問程度の練習問題を正解することができれば「できる」ステップに到達したといっていいでしょう。子どもたちは、ここで安心してしまいます。

「自分はできた。もう大丈夫!」

と。

しかし、それでは十分ではないのです。

計算の学習では、「おぼえる」ステップまでいかなければなりません。子供の中には、7×4の答えを出すのに「しちにじゅうし」「しちさんにじゅういち」「しちし……にじゅうはち」というように口で唱える子がいます。正解はしていますが、まだおぼえたとはいえません。答えをぱっといえるようになってはじめて「おぼえる」ステップに到達したと言えるのです。ぱっといえるようにならなければ、次の学習でつまづいてしまいます。

石田先生は、かけ算九九では一問3秒以内に答えられなければ「おぼえる」ステップに到達していないと書籍に書かれていたと記憶しています。(「計算指導の定石化」だったと思いますが、手元からなくなってしまいました。)

「おぼえる」ステップまでは修行する

学習は楽しくできる方がいいに決まっています。でも、楽しい学習だけやっていればすむということではありません。ときには、面倒だと思っても練習しなければならないことがあります。成長のためには修行が必要ということです。かけ算九九の学習もどちらかというと、そういったところがあります。

かけ算九九100問テストを作った

そのため、私は、かけ算九九の練習ができるように「かけ算九九100問テスト」をつくりました。

かけ算九九100問テスト

当時流行していた perl というプログラミング言語を使って作りました。かけ算九九の問題がランダムに100問並べてあります。九九は本来81問なのですが、子どもが最も苦手とする7の段の問題だけ2回出るようにしました。これにより100問テストになりました。

左側の数は、問題と同じ並びで配置した九九の答えになっています。子どもは、左の縦線に沿って用紙を折り、九九の問題を解きます。終わったら左の答えが見えるようにし、自分で丸付けをすることができます。

上記に書いたとおり、1問3秒以内に答えられるようにしたいところです。つまりは、100問で300秒=5分で100点取れるようになったら合格といえます。

コロナ禍で在宅学習に利用できるようアップすることにした

このコロナ禍により、子どもたちは、在宅学習を強いられています。きっと大変な思いをしていると思います。しかし、マイナスをプラスにすると考え、この時期に3年生以上の子には、かけ算九九の力をつけてほしいと思います。

文句や泣き言をいっていても、新型コロナウィルスは消えません。ならば、この時間を自分の向上のために使いましょっ!

そのため、かけ算九九100問テストをダウンロードできるようにしました。PDF形式になっていますので、ダウンロードして印刷すれば8枚のプリントが印刷できます。

家で勉強している皆さんへ。すぐに100点取れるようにならなくてもいいよ。

九九の苦手な子はどのクラスにもいます。勉強が苦手だったり、面倒なことがきらいだったり……そういう子は、なかなか良い点を取ることができないかもしれません。

でも、やれば必ず力がつきます。それは、間違いありません。100問テストをやるときに、必ず5分のタイマーをつかいましょう。そして、5分たったらいさぎよくやめて丸付けをしましょう。そうすると、同じ5分でも点数が上がっていくことがわかります。やることにより成長したことがわかるのです。テスト5分、丸付け5分の10分程度で3年生よりあとの学習が分かりやすくなるのです。

すぐに100点取れるようにならなくてもいいのです。

自宅で、YouTubeやテレビを見たくなったり、ゲームをしたくなったりするのはよくわかります。が、10分だけがんばってみてください。その10分で楽しい未来を買うって考えてみましょ。

2022/04/12追記

計算練習プリントのまとめのページを作りました。

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